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Zuiko Digital 標準ズーム(2) [くらべてみました]

1454f5.6.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5(35mm) 1/800sec F5.6

1445f5.6.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6(35mm) 1/800sec F5.6



さて、こんどは中望遠35mm(35mm判換算70mm)で撮影。

上の写真の左上のマストの天辺あたりを等倍で切り出したのが以下の画像だ。

1454..jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5(35mm) 画面左上のマスト100%表示

1445..jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6(35mm) 画面左上のマスト100%表示



う~む・・・これは、いったい、どういうことだろうか?

高級レンズのZD14-54mmF2.8-3.5のほうが明らかにコントラストも低いし、

ボンヤリしているのだ。

ちなみに、F8に絞ると少し良くなるが、それでもZD14-45mmには負けているように見える。

いや、はっきり言って、負けている・・・。

1454f8.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5(35mm) 1/400sec F8



さらにZD14-45mmF3.5-5.6は、絞り開放(35mm時F4.9)でも、

抜群の描写力を発揮している。

下の画像、若干コントラストが落ちているのだが、

画面の隅々までキッチリと写っているので驚いた。

1445f4.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6(35mm)  1/1000sec F4.9(絞り開放だ)



う~む。しかし、意外な結果になった。

もしかしたら、私の持っているZD14-54mmF2.8-3.5の個体に

不具合があるのかもしれない。(もしかしたら実験方法に問題が・・・?)

倍以上の値段のするレンズが、普及レンズ相手に、

ここまで劣るとは信じられない・・・。

(印象としてはZD14-54mmが劣るというより、ZD14-45mmが驚くほど良過ぎるのだが)

その辺のところを、出来れば別の機会に再検証してみたい。

とにかく、ZD14-45mmF3.5-5.6は、

広角側14mmでは高級レンズに劣るものの、

”中望遠35mmでは、素晴らしい描写力がある” 

ことが、はっきりと分かった!

これは活用しなければ、もったいないレンズだ!!


Zuiko Digital 標準ズーム(1) [くらべてみました]

DPP_0366.jpg

2本のオリンパスのフォーサーズ用標準ズームレンズ。

左がズイコーデジタル14-54mmF2.8-3.5、右がズイコーデジタル14-45mmF3.5-5.6。 

(35mm判換算で28-108mm相当と、28-90mm相当)

左は2003年発売のハイグレードタイプ、右は2004年発売のスタンダードタイプ。

姿形や大きさは似ているが、重さは、けっこう違う。

435グラムと285グラム。

ズイコーデジタル(以下ZD)14-54mmは防塵防滴でガッチリした造り。

ZD14-45mmは軽いけど、やっぱり安っぽいかな。

メーカー希望の価格は75,000円と31,000円。倍以上違う。

さて、この2本、「写り」の差って、実際、どんなもんだろうか?

ZD14-45mmF3.5-5.6はE-300というデジタル一眼レフカメラに付属していたもので、

(いわゆるキットレンズ)

ZD14-54mmF2.8-3.5は、後になって買い足したモノだ。

やはり、ここはZD14-54mmF2.8-3.5のハイグレードな写りを再確認したいところだ・・・。

1454f8.0.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5(14mm)    1/400sec F8

1445f8.0.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6(14mm)   1/400sec F8



それぞれ14mm(28mm相当)で撮影した。カメラはオリンパスE-520。

このサイズでは、もちろん違いなんて分からない。

F8まで絞れば、色合いやコントラストの違いもほとんどない。

画像を100パーセント表示にしてみる。

、やっぱり違いが出た。ZD14-54mmF2.8-3.5のほうがクリアに写っている。

ちょっと安心した。わざわざ買い足した甲斐があるってものだ。

14-54 F8.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5  画面左上100%表示

14-45 F8.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6   若干アマイか・・・

1454.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-54mm F2.8-3.5  画面右100%表示

1445.jpg

[右斜め上]Zuiko Digital 14-45mm F3.5-5.6   これだけ違うと分かりやすい。



さて、次は望遠側で比べてみる。

2本の焦点距離を統一するために、

焦点距離の表記のある35mm(35mm判換算70mm)に合わせて撮影した。

その画像を100パーセント表示にして比べてみて驚いた。

コレは何かの間違いか???

Exif情報を確認してみる。間違いない・・・。

今度はスタンダードなZD14-45mmF3.5-5.6のほうが

写りがいいぞ!?

(つづく)


キヤノンEF24-85mmF3.5-4.5USM [くらべてみました]

P9175513.jpg 

キヤノンEF24-85mmF3.5-4.5USMは、 1996年9月に発売された

EOS用の標準ズームレンズです。

24mmの広角が使え、大きな建物も画面に収まり、軽くコンパクトで、

フィルム時代には重宝しました。

デジタルのEOS7Dに装着するとフルサイズ換算38-136mm相当になり、

ちょっと望遠よりになってしまうので、最近は出番が少なくなっていました。

でも、できれば、もう少し活用したいと思っています。

そこで現在メインで使っているタムロンの標準ズームと撮り比べて、

それぞれの個性や特性を掴んでおこうと思いました。

24-85canondpp.jpg

Canon EF24-85mm F3.5-4.5USM、24mmで撮影。 Mモード1/250sec F8

17-50tamron.jpg

Tamron SP AF17-50mmF2.8XR(A16)、24mmで撮影。 Mモード1/250sec F8



縮小した、このサイズ(520X347ピクセル)では比べてみても、

ほとんど違いは感じられませんが、

キヤノンEF24-85mmのほうが、奥のタンカーなどの黒っぽい部分が

タムロンより明るめに写っています。

タムロン17-50mmのほうが、黒が締まって見えます。

遠景はキヤノンEF24-85mmのほうが、ハッキリクッキリ写っています。

中心部の解像力を見る限りでは、ものすごく優秀なレンズだと思えます。

一方のタムロンは、遠景が、なんだかハッキリしない・・・僅かにボケている。

実は、よくみるとタムロンのほうが被写界深度が浅いのが分かります。

以下、5184×3456ピクセルの画像から520×347ピクセルを切り出してみます。

24-85.jpg

「近景」Canon EF24-85mm F3.5-4.5USM 

17-50.jpg

「近景」Tamron SP AF17-50mmF2.8XR(A16) ピントは、このへんにきています。



2485.jpg

「中・遠景」Canon EF24-85mm F3.5-4.5USM

1750.jpg

「中・遠景」Tamron SP AF17-50mmF2.8XR(A16) 被写界深度、かなり違いますね・・・



同じ24mmで同じ絞りF8なのに、キヤノンEF24-85mmは

手前から奥までピントが合ったパンフォーカス。

タムロン17-50mmはピントが合った手前の描写はキヤノンとほぼ同様だが、

奥のほうになると、わずかにボケる。

パンフォーカスの風景撮影の場合、タムロンのほうは、より絞る必要がありますね。

補足訂正(2019):どうやらタムロンの合焦位置がズレてたのが原因のようです・・・。

被写界深度の記述は無かったことにして下さい(__)

さて、画面中心部では驚きの描写力を見せるキヤノンEF24-85mmF3.5-4.5USMですが、

じつは画面周辺部となると、ちょっとキビシイ感じなんです。

エッジに収差が出ています。紫色のパープルフリンジも目立ちますね。

これは、けっこう気になりますね。

24-85.jpg

[右斜め上] Canon EF24-85mm F3.5-4.5USMで撮影した写真の一部を等倍で切り出し。

  色収差がかなり出ています。

24-85dpp.jpg

[右斜め上] Canon EF24-85mm F3.5-4.5USMで撮影したRAWファイルを、

  キヤノン一眼レフ付属のソフト、

  キヤノン・デジタル・フォト・プロフェッショナル(DPP)で現像。

  レンズ収差を補正しました。

  これで、かなりスッキリしましたね。ここがキヤノン純正レンズの強みです。

17-50.jpg 

[右斜め上] Tamron SP AF17-50mmF2.8XRで撮影したもの。ソフト補正なし。

  最近のデジタル対応レンズだけあって、あまり収差は気になりませんね。



さて結論です。

キヤノンEF24-85mmF3.5-4.5USMは、コントラストは強くないものの

描写が、やや硬めなので、エッジを効かして、

都市風景などをパンフォーカスでねらうのに向いていそうですね。

RAWで撮影して、キヤノン・デジタル・フォト・プロフェッショナル(DPP)で現像し、

色収差を補正すれば、

現在でも十分実用になると思います。

タムロンSP AF17-50mmF2.8XR(A16)は、コントラストはあるものの、

基本的にやわらかい描写。

どちらかといえばボケ味を生かした撮影に向きそうです。

パンフォーカスで風景を撮影したいときは「絞り」に要注意ですね。


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